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四季をいつくしむ花の活け方

¥2,200 税込

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はじめに

子どものころ生まれ育った家は本屋を営んでいて、父は公務員
でしたので、祖母と母が店を切り盛りしていました。
朝七時から夜八時まで休みなく店を開けて、
店番や配達、集金など、家族の誰もが家業も家事も
手伝うという仕組みになっていました。
その暮らしの中で、私の役割は朝晩神さまと仏さまの
お花の水を替えて活けることでした。
その仕事が好きで、幼いころから花を活けるのは
自分の役目だと思っていました。
お墓にお参りする時、お花屋さんに花を買いに行くのも、
やりたいお手伝いの代表的なものでした。
人が来るとお茶を出したり、お部屋を掃除して、
その部屋に風を通して花を活ける。
田舎の家でそんな普通の日常を祖母や母から教わりました。
家の前の花壇には球根を植え、種を蒔いて花を育てたり。
誰かと何かをして遊んだりというよりは、
一人で黙々と土をいじり、花を手入れすることが好きでした。
十八歳の時に大学在学中に病気になり中退した後、
花の道に進もうと決心しました。
それから三十年。今まで生きるために
花を活けてきたというのが正直なところです。
これからは花を活けるために生きていきたい、
と思っています。
この本は花を活けるために、
私が日々感じていることを綴りました。
そこに花が在る。
そして受け入れる器と場所、それを感じる人。
自然からの命を分けていただいて花を活ける。
私の手は花の優しさと強さ、大らかな美しさ、
温もりを記憶しています。その記憶を辿りながら、
未来へ、花の心を伝えていけたらと思います。
         (「四季をいつくしむ花の活け方」より)





出版社 誠文堂新光社
サイズ 26cm/207p
発売日 2017/01/11
著者  谷 匡子

※花活けの手引き、四季をいつくしむ花の活け方を2冊以上ご購入される方は、
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